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虫歯が痛すぎるときの応急処置5選と繰り返さないための予防策を解説

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虫歯が痛すぎるときの応急処置5選と繰り返さないための予防策を解説|ムクノキ歯科

「歯がズキズキして夜も眠れない」
「虫歯が痛すぎて何も手につかない」

上記のように激しい歯の痛みに悩まされていたり、今にも痛み出しそうな虫歯があったりする方もいらっしゃるのではないでしょうか。

虫歯の痛みは、仕事や勉強、家事などの日常生活に支障をきたすほどの強い痛みが発生する可能性があります。

虫歯の痛みが強まった状況では、まず痛みを和らげる応急処置を行い、その後適切な治療を受けることが重要です。

この記事ではムクノキ歯科の歯科衛生士である東山が、痛すぎる虫歯に対する応急処置から今後繰り返さないための予防策を解説します。公式LINEバナー|ムクノキ歯科

 

虫歯の痛みを和らげる応急処置5選

虫歯が痛い男性|ムクノキ歯科

虫歯の激しい痛みに襲われたときに行うべき応急処置を、以下の順で5つ解説します。

①市販の痛み止めを使う
②冷たいタオルで冷やして炎症を抑える
③口内を清潔に保つ
④顔と手にあるツボを押す
⑤救急外来や当日予約できる歯医者を受診

一時的な痛みの緩和を目的としており、根本的な治療の代替にはならないことを理解しておきましょう。

①市販の痛み止めを使う

ロキソニンやバファリンなどの市販の痛み止め薬は、虫歯の痛みに対して効果的です。

ただし効果が現れるまでに、30分~1時間程度かかることも考慮しておきましょう。

ロキソニンは消炎鎮痛効果が高く、バファリンは比較的副作用が少ないとされています。

服用時は必ず用法・用量を守り、空腹時の服用は避けてください。

また、持病がある方や他の薬を服用中の方は、薬剤師に事前に相談しておきましょう。

②冷たいタオルで冷やして炎症を抑える

虫歯の痛みが強すぎるときは、冷たいタオルで患部を冷やしてください。

虫歯による痛みの多くは、歯の周囲組織の炎症が原因です。

氷嚢や冷たく濡らしたタオルを頬の外側から患部に当て、炎症を抑え痛みを軽減させましょう。

氷を直接肌に当てると凍傷の恐れがあるため、必ずタオルなどで包んでから使用してください。

10~15分間冷やした後、必要に応じて再度冷やすサイクルを繰り返します。

③口内を清潔に保つ

虫歯の痛みは食べかすや細菌が虫歯の穴に入り込むことで、悪化することがあります。

ぬるま湯や塩水でやさしくうがいを行い、口内を清潔に保ちましょう。

歯ブラシを使う場合は、患部を刺激しないように細心の注意を払ってください。

デンタルフロスや歯間ブラシで食べかすを除去する際も、患部周辺は避けて他の部分のみ清掃します。

④顔と手にあるツボを押す

ツボ押しは東洋医学に基づく痛みの緩和法で、歯痛に効果が期待できるツボは5か所あります。

下記のツボを少し痛みを感じる程度の力で、3~5秒間を5回ほど押してみましょう。

  • 承漿 (しょうしょう):下唇の真下、あごのくぼみ
  • 下関 (げかん):頬骨の下、口を開けたときにへこむ部分
  • 頬車 (きょうしゃ):歯をぐっと噛みしめたときに盛り上がるエラの角の下
  • 合谷 (ごうこく):手の甲側、親指と人差し指の骨が交わるあたりのくぼみ
  • 歯痛点 (しつうてん):手の甲側、薬指と小指の骨が交わるあたりのくぼみ

⑤救急外来や当日予約できる歯医者を受診

応急処置でも痛みが治まらない場合は、救急外来のある病院や当日予約可能な歯医者への受診を検討しましょう。

地域によっては、休日や夜間でも診療を行っている救急歯科があります。

向かう前に電話で受診可能かどうか確認するのがお勧めです。

虫歯が痛すぎるときに避けるべき3つの行動

口を押える女性|ムクノキ歯科

虫歯に強い痛みがあるとき、症状を悪化させる原因となる行動が3つあります。

以下の行動は避けるよう注意しましょう。

①体を温める

虫歯が痛むときは、体を温めるのは避けましょう。

入浴やサウナ、温かい飲み物の摂取などを行うと血行を促進し、炎症を悪化させる可能性があります。

血流が増加すると、患部の腫れや痛みが強くなるケースがあるため、虫歯の痛みがあるときは体を温めることは控えましょう。

シャワーを使用する場合も、ぬるめの温度設定にするのがお勧めです。

②患部を直接触る

虫歯が痛むときに気になって、患部を直接触るのは避けてください。

痛みがあるとつい舌や指で患部を触りたくなりますが、口内には多くの細菌が存在し、患部に感染を起こすリスクがあります。

また、物理的な刺激により痛みが増強する可能性も高いです。

虫歯の穴に食べ物が詰まった場合も、無理に取り除こうとせず、やさしいうがいで対処しましょう。

③タバコを吸う

虫歯が痛むときの喫煙は、避けましょう。

喫煙は血管を収縮させて治癒を妨げ、痛みを長引かせる可能性があるでしょう。

また、タバコの煙に含まれる有害物質が患部を刺激し、炎症を悪化させることもあります。

虫歯の痛みがあるときは、一時的にでも禁煙するのをお勧めします。
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虫歯が痛む状態とは?

痛みが強くなる虫歯|ムクノキ歯科

虫歯による激しい痛みには、虫歯の進行段階と密接な関係があります。

虫歯の進行度を理解することで、今後繰り返さないための適切な選択ができるようになります。

虫歯の進行で神経にまで達している

虫歯は進行度によって、以下のようにC0からC4までの5段階に分類されます。

進行段階虫歯の状態症状
C0初期虫歯・自覚症状なし
・白濁や薄い茶色に変色
C1エナメル質の虫歯 ・自覚症状なし
・小さな穴や茶色に変色
C2象牙質の虫歯・軽い痛み
・冷たいものがしみる
・黒っぽく変色
C3神経(歯髄)の虫歯・激しい痛み
・何もしなくても痛む
・夜間に痛みが増す
C4歯根の虫歯・神経が死んで一時的に痛みが治まる
・膿が溜まり再び痛みが出る
・ひびくような痛み

激しい痛みを伴うのは、主にC3以降の段階とされています。

C3の段階で、虫歯菌が歯の神経まで達し、神経の炎症(歯髄炎)を引き起こします。

神経に炎症が起こると、「拍動痛(はくどうつう)」というズキズキとした激しい痛みが継続的に発生する傾向が高いです。

また夜間に痛みが強くなる傾向があり、睡眠を妨げることも少なくありません。

親知らず周辺の急性症状

虫歯の症状の他に、親知らずそのものが激しい痛みの原因となるケースもあります。

親知らずは口の奥に位置するため清掃が困難で、虫歯や歯周病になりやすいのが特徴です。

また半分だけ頭を出している状態の親知らずは、歯肉との隙間に細菌が蓄積し、急性炎症を引き起こすことがあります。

親知らずの急性症状は、顎全体の痛みや口を開けられない、発熱などを伴うため激しい痛みを訴える患者様も多いです。

親知らずについては、以下の記事で詳しく解説しています。

☞【院長監修】親知らずは抜いた方が良いの?抜歯のタイミングと抜歯後の注意点と食事

虫歯が痛すぎるときに行う歯医者での治療

治療内容の説明を受ける患者|ムクノキ歯科

激しい虫歯の痛みがあるとき、歯医者での治療にはいくつかの治療法と課題があります。

事前に理解しておくことで、治療に対する不安を軽減できるでしょう。

麻酔が効きにくく治療中痛みを伴う

歯の炎症が強い状態では、治療前の局所麻酔の効果が十分に発揮されない場合があります。

炎症により歯周組織のpH値が変化し、麻酔薬の作用が妨げられるためです。

歯科医が炎症周辺を避けて麻酔を行ったり、追加の麻酔を施したりして対応しますが、まれに完全に痛みを除去できない場合があります。

虫歯の治療を始めると途中で中止できないため、一時的に我慢してもらう可能性があります。

親知らずで当日抜歯できない

親知らずに関連する激しい痛みがある場合でも、生え方や急性炎症の状態によっては抜歯を行えない可能性があります。

炎症がある状態での外科的処置は、術後の腫れや痛みが強くなるリスクがあるのです。

まずは抗生物質や鎮痛剤で炎症を抑制し、症状が落ち着いてから抜歯を行うのが一般的で、当日抜歯できないケースもあります。

投薬での経過観察となり効き始めるのに2~3日かかる

急性症状の虫歯治療では、歯を削らず薬物療法で炎症を抑えるケースもあります。

処方される抗生物質は、効果が現れるまでには通常2~3日かかります。

処方された薬は指示通りに服用し、薬が効くのを安静にして待つことが重要です。

痛すぎる虫歯をつくらないための予防法

メンテナンス|ムクノキ歯科

激しい虫歯の痛みを経験した後は、同じ状況を繰り返さないための予防を行うことが重要です。

日常的なセルフケアと定期的なメンテナンスの組み合わせが、健康な歯を維持するのが鍵です。

歯磨きとデンタルフロスの徹底

虫歯予防の基本は、毎日の丁寧な歯磨きです。

歯ブラシとデンタルフロスの併用を行いましょう。

歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを約60%しか除去できませんが、デンタルフロスを併用することで90%以上の除去率に向上します。

デンタルフロスは1日1回、歯磨き前に使用することで、歯磨き粉の有効成分が隙間にも行き届きやすくなります。

ブラッシングの詳しい方法については、以下の記事をあわせて読んでみてください。

☞歯磨きは一日何回が理想?健康な歯を守る頻度を歯科衛生士が解説

3~6ヶ月に1回の定期検診

虫歯の早期発見・早期治療のため、歯医者での検診を3~6ヶ月に1回の定期検診を受けましょう。

初期の虫歯(C0~C1)は自覚症状がないため、歯科医師による診断が必要です。

定期検診では、視診・触診に加え、必要な際はレントゲン検査を行い、見た目では分からない詰め物の下の虫歯も発見できます。

また口内の状態に応じた個別の予防指導により、さらに効果的な虫歯予防が可能になります。

歯医者でのメンテナンス

歯医者での定期検診と併せて、歯科衛生士による専門的な歯のクリーニング(PMTC:Professional Mechanical Tooth Cleaning)が虫歯予防にお勧めです。

日常の歯磨きでは除去しきれないバイオフィルムや歯石を、徹底的に落とします。

PMTCの詳しい内容や流れについては、以下の記事を参考にしてください。

☞PMTCについて歯科衛生士が徹底解説丨 PMTCの効果や施術の流れを解説

まとめ:虫歯が痛すぎるときは我慢せずに歯医者を受診しましょう

歯医者に連絡する女性|ムクノキ歯科

虫歯の痛みは、我慢しても悪化する一方です。

応急処置で一時的にしのぎつつ、早めに歯医者を受診して痛みを取り除いてください。

また今日からできる虫歯予防の習慣も、再発防止の第一歩です。

毎日の丁寧なセルフケアと定期的な歯科受診により、健康な歯を維持しましょう。

ムクノキ歯科では、公式LINEやメールでのお問い合わせを24時間受け付けております。

些細なことでも悩みがある方は、お気軽にご相談ください。
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