「虫歯になりたくなくて一日に何度も歯磨きをするけど問題ない?」
「歯磨きがめんどうで、必要最低限の回数で済ませたい」
歯磨き習慣は人それぞれあり、こまめに磨ける人がいる一方で、できない・うまく磨けない人がいらっしゃるのも事実です。
この記事では、歯磨きの一日に必要な回数や磨くタイミングなどの基礎知識から、歯を健康に保つために実践すべきことについて、ムクノキ歯科の衛生士の高橋が解説します。
最後まで読んで、歯磨きの適切な回数を理解し、毎日の歯磨き習慣を身につけましょう。

一日に適切な歯磨きの回数は3回から5回
現在、一日で適切な歯磨きの回数は、3回から5回程度とされています。
ただし、日本歯科医師会と厚生労働省では、明確な回数は定められておりません。
日本歯科医師会では、以下のような見解が掲載されていました。
また、就寝中は、むし歯や歯周病の原因である細菌が増えますので、就寝前に歯を磨くようにしてください。
引用:読売新聞 第9回「デンタルヘルス・シリーズ」シンポジウム
歯磨き習慣は、虫歯や歯周病予防のために非常に重要です。
一日に磨く回数が1回から2回と少ない方は、まず一日3回毎食後のブラッシングを目標に行っていきましょう。
朝と夜の歯磨きの重要性
歯磨きの習慣で特に大切な時間帯は、朝と夜です。
朝と夜の歯磨きは、忙しかったり、疲れていたりしても必ず行うようにしましょう。
ここでは、朝晩の歯磨きが重要な理由について解説します。
朝起きたら細菌除去と口臭予防のために磨く
起床時の口内は、就寝中に細菌が繁殖した状態なので衛生的ではありません。
歯磨きは細菌の除去と口臭予防に効果的なので、朝一番に磨きましょう。
就寝前は細菌の繁殖を抑えるために磨く
就寝前の歯磨きは、就寝中の細菌の繁殖を抑えるためにお勧めです。
口内の汚れや歯垢をしっかりと除去し、綺麗な状態にしてから眠りにつきましょう。
食後の歯磨きのタイミングと注意点
食後の歯磨きのタイミングは、食べたものの種類によって変えるのが良いとされています。
ここでは、通常の食事と酸性の食事に分けて解説します。
通常の食事は30分以内
通常の食事(ご飯やパン、野菜、肉など)は、30分以内を目安に行いましょう。
酸性のものを食べたら30分後から1時間以内に歯磨き
酸性の食べ物を摂取した後は、注意が必要です。
酸性の食べ物には、柑橘類・炭酸飲料・酢などがあり、30分経過してから歯を磨くようにしましょう。
口内が酸性に傾いた状態で歯磨きをすると、「歯牙酸蝕症(しがさんしょくしょう)」を引き起こすリスクが高まります。
歯牙酸蝕症になると酸によって歯の表面が溶けだし、冷たいもの・甘いものがしみたり、歯が欠けやすくなったりする可能性が高いです。
食後すぐに歯を磨くことは避け、口をゆすぐ程度に済ませておき、30分経ってから磨き始めてください。
歯を一日に磨きすぎるリスクについて
歯を一日に何度も磨くと、歯や歯茎に症状が現れるリスクがあります。
何回も磨く=安心という訳ではありません。
ここでは、歯を磨きすぎると起こる症状について解説します。
オーバーブラッシングとは
オーバーブラッシングとは、力の強い状態で歯磨きをして、歯や歯茎を傷付けてしまうことです。
ゴシゴシと力強く磨いたり、長時間や自己流になっていたりすると、症状に繋がりやすくなります。
また磨く回数が多すぎることも、オーバーブラッシングの原因の一つです。
オーバーブラッシングがもたらすリスク
オーバーブラッシングを続けると、引き起こされるリスクがある症状について紹介します。
徐々に以下のような症状が見られるので、変化を感じたら歯医者を受診しましょう。
- 歯茎が下がる
- エナメル質が薄くなる
- くさび状にえぐれる
毎日継続して歯磨きをしていても、磨き方が適切でなければ、かえって歯と歯茎の健康を保てなくなってしまいます。
歯磨きの効果を高めるコツとアイテム
毎食後の歯磨きをより効果的にするアイテムと方法について解説します。
毎日口腔ケアを継続して行い、お口の健康を守りましょう。
デンタルフロスの併用で磨き残しを防ぐ
デンタルフロスを使わない歯磨きは、約6割の汚れしか取れないと言われています。
歯に残った汚れは、虫歯・歯周病のリスクや、口臭が強くなる原因です。
最低一日に1回は、デンタルフロスを併用するのがお勧めです。
フッ素入り歯磨き粉の使用で歯質を強化
フッ素入りの歯磨き粉を使用すると酸に強い歯質へと導き、虫歯予防へと繋がります。
一般的に950ppm以上のフッ素濃度がお勧めです。
ただし、小さいお子様には低濃度で、使用量も少なめにしましょう。
過剰に摂取してしまうと、歯に白い斑点や茶色いスジが現れる恐れがあります。
歯ブラシでは落としきれない蓄積された汚れを徹底的に落とす
歯ブラシやフロスで毎日ブラッシングをしていても、汚れは残り歯石となって蓄積されます。
歯石になると歯ブラシでは落としきれず、専門的な機械でのクリーニングが必要です。
歯科衛生士による「PMTC(=Professional Mechanical Tooth Cleaning)」を受け、口内を徹底的に美しくしましょう。
PMTCについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
☞PMTCについて歯科衛生士が徹底解説丨 PMTCの効果や施術の流れを解説
まとめ:一日の歯磨き回数を守り歯の健康を保ちましょう
歯磨きは一日3回以上、毎食後と就寝前・起床時に行うのが最適と言えます。
デンタルフロスやフッ素入り歯磨き粉なども活用して、効果的なケアを行いましょう。
さらに、歯の健康を守るためには、歯医者での定期的な歯科検診とクリーニングも忘れないようにしてください。
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