
「毎日きちんと歯を磨いているのに、茶色い汚れが目立つ」
「笑ったときの歯の色が気になる」
このように茶渋が付いて茶色くなった歯についてお悩みではありませんか?
簡単に手に入る重曹やメラミンスポンジで磨くときれいになるのではと考えたことがある方もいるかもしれません。
しかし、歯の健康を守るために歯科ケア用品以外の使用はお勧めできません。
歯の茶渋がつく理由

毎日歯磨きをしていても、茶渋の影響で徐々に歯が茶色く見えるようになってきます。その理由は、磨き残しだけではありません。
茶渋の主な原因は、お茶やコーヒーに含まれる「ポリフェノール」にあります。
このポリフェノールが、歯の表面を保護しているタンパク質の膜(ペリクル)と結合すると、歯に付着してしまうのです。
ペリクルは、酸から歯を守る大切な役割を持っています。
しかし同時に、色素を取り込みやすい性質も持ち合わせているのです。
ポリフェノールと結びついて数分が経過するとペリクルが生成されはじめ、その後「ステイン(着色汚れ)」という強固な膜に覆われ、通常の歯磨きでは簡単には落ちなくなります。
茶渋がつきやすい人の特徴

茶渋がつきやすい人の特徴には、下記が挙げられます。
②口呼吸: 歯の表面が乾燥すると、汚れが付着しやすくなる
③表面の微細な傷: 過去の不適切な磨き方でついた傷に、色素が入り込む
④レジン・被せ物の劣化: 歯科治療で使うプラスチック素材(レジン)は、天然の歯よりも吸水性が高く、色が染み込みやすい
茶渋を放置するとどうなる?

茶渋と放置していると、次のようなリスクを招きます。
プラークの付着
ステインの表面はザラザラしています。
ステインのザラつきが、細菌の塊であるプラーク(歯垢)の絶好のたまり場となって、口臭や歯ぐきの腫れを引き起こす一因となります。
プラークの石灰化が始ると、歯石と呼ばれる硬い状態へと変化し、セルフケアだけでは落とせません。
見た目の印象の変化
歯の見た目は清潔感への影響が大きく、人の目が気になって思い切り笑えなくなるなど、心理的なストレスを受ける方がいます。
特に接客や営業シーンでは「笑顔に自信が持てない」という業務上でのマイナスも生じます。
また、放置されたステインは、エナメル質の内部まで浸透し、クリーニングでは落としきれない慢性的な変色に繋がるケースがあります。
歯が与える見た目の印象については、下記の記事で詳しく解説しています。
☞【モテ要素NO.1】清潔感があるとは?見た目や雰囲気を具体的に解説
重曹やメラミンスポンジ歯の消しゴムで歯を磨くリスク

歯の表面を白く見せるために、歯の消しゴムが販売されています。
ただし、歯科専用のケア用品以外であるメラミンスポンジや重曹の使用は、歯を傷つけるおそれのある行為です。
ここでは、メラミンスポンジやもつリスクについて解説します。
メラミンスポンジは歯の表面を削る可能性がある
歯の消しゴムと見た目がよく似ている「メラミンスポンジ」は、硬く細かな網目で汚れを削り落とす用品です。
一時的な白さと引き換えに、歯の表面を削ってしまう恐れがあります。
エナメル質は、一度削ると再生しません。
歯科専用でないものを歯に使用することは控えましょう。
重曹の研磨性とアルカリ性の影響
重曹は粒子が荒く強い研磨作用と、アルカリ性による口内の粘膜を荒らすリスクもあります。
また歯の表面に傷がついてしまうと、さらに色がつきやすい歯の状態になりやすいです。
削るケアをすると、歯の表面に目に見えない凹凸ができます。
この溝にポリフェノールが入り込むと、以前よりもさらに奥深くまで着色が進み再着色に繋がるのです。
歯の茶渋を自分で落としきるには限界がある

茶色くなった歯を「自分でなんとかしたい」という気持ちはよくわかります。
セルフケアの効果と限界について正しく理解することが大切です。
落とせない着色の見分け方
歯の着色には、自分で落とせるものと、落とせないものがあります。
数日以内に付着したばかりの軽いステインであれば、ステイン除去成分配合の歯磨き粉で落とせる可能性があります。
ただし、歯の隙間や裏側に濃い茶色の線が見える場合や、数ヶ月放置しているものは、セルフケアで落とすのは難しいです。
これらは石灰化が始まっていることが多く、無理にこすっても落ちません。
市販のケア用品には限界がある
市販の歯磨き粉での仕上がりには限界があり、あくまで着色を予防することを目的としています。
すでに何層にも重なってしまった分厚いステインは、専用機材でなければ落とすのは困難でしょう。
茶渋をつきにくくする予防法

コーヒーやお茶を楽しみたい方のための予防法を紹介します。
歯の着色は日常生活の積み重ねで付着していくので、次のような小さな習慣を身に付けましょう。
②ストローを使う: 前歯の表面に液体を触れさせない
③唾液を増やす:自浄作用を高める
④美白歯磨き粉を使う:ポリリン酸・ポリエチレングリコール(PEG)などの成分配合で付着を予防
⑤歯医者でのメンテナンス:美しさと健康を維持
歯医者で茶渋を取るクリーニングの目安

歯の着色除去は、歯医者でのクリーニングが最も効率的です。
ここでは保険診療と自費診療で行う治療について解説します。
保険診療のクリーニング
保険診療は、病気(歯周病など)の治療が目的です。
「スケーリング」と呼ばれる歯石除去のついでに表面の茶渋を軽く取ることは可能ですが、審美目的の着色除去のみを希望する徹底的な清掃は保険のルール外となります。
自費診療のクリーニング
自費診療のクリーニングでは、審美目的の見た目の改善が可能です。
-
- エアフロー: 水とアミノ酸などの微細パウダーを吹き付け、歯を傷つけず隙間の隅々まで着色を飛ばす
- PMTC: 専門のゴムチップやペーストで表面を徹底的に磨き上げる
| 保険診療のクリーニング | 自費診療のクリーニング (エアフロー・PMTC) |
|
|---|---|---|
| 主な目的 | 歯周病や虫歯の治療・予防 | 審美(見た目)の改善・徹底清掃 |
| 茶渋(ステイン)除去 | 歯石取りのついでに表面を軽く清掃 | 専用機材で細部まで徹底的に除去 |
| 使用する主な機材 | 超音波スケーラー(歯石取り) | エアフロー(着色汚れの除去) |
| 歯への負担 | 器具が触れるため多少の刺激あり | 非常に少ない |
| 仕上がり | 歯石が取れて健康的になる | 歯本来の白さとツルツルの舌触り |
| 費用の目安 | 3,000円前後(3割負担の場合) | 15,000円程度(歯医者による) |
| かかる時間 | 30~60分 | 60分~90分 フッ素塗布後は40分飲食を控える |
それぞれの治療については下記の記事で詳しく解説しております。
☞エアフローってどんな治療?丨むし歯や歯周病を予防し歯本来の美しさを手に入れよう
☞PMTCについて歯科衛生士が徹底解説丨 PMTCの効果や施術の流れを解説
クリーニングを受けるタイミング
歯の汚れの付き方には個人差がありますが、下記のような方は受診をお勧めします。
- 1年以上クリーニングをしていない
- 下の前歯の隙間が埋まっている
- 着色が気になる
定期的に虫歯や歯周病の進行具合、汚れの付き方などを診てもらうと健康と美しさを保てます。
頻度には個人差がありますが、3~6ヶ月に一度クリーニングを行うのがお勧めです
クリーニングの最適な頻度については、下記の記事で詳しく紹介しています。
☞歯医者のクリーニング頻度は人によって違う|最長でも6ヶ月!最適な間隔での受診を
よくある質問

ここからはよくある質問について回答します。
Q1.茶渋は毎日お茶を飲むと必ずつく?
飲み方や唾液の分泌量によりますが、少しずつ付着します。
着色を防ぐために大切なのは、定着させないことです。
Q2.茶渋と黄ばみは違う?
茶渋と黄ばみは異なります。
茶渋は表面の汚れですが、黄ばみは歯の内部(象牙質)の色の変化とされてます。
黄ばみを白くするにはホワイトニングが必要です。
Q3.ホワイトニングは必須?
必ずしも必要ということではありません。
PMTCで着色を取り除いたあとの歯の状態を見て、ホワイトニングを行うかの判断をお勧めします。
より白さをお求めの場合は、ホワイトニングが効果的です。
ホワイトニングについては下記の記事で詳しく解説しています。
☞【見た目だけじゃない?!】歯科医院でのホワイトニングのメリット4つを歯科衛生士が解説!
まとめ:歯の茶渋が気になったら歯医者でクリーニングを受けましょう

歯の茶渋は、付き始めであればセルフケアでも対応できる場合があります。
しかし、重曹やメラミンスポンジなどによる強い研磨剤の使用は、一時的に白くなっても、かえって再着色を繰り返す原因になります。
歯科衛生士による専門的なクリーニングがおすすめです。
ムクノキ歯科では、エアフローなどの歯を傷つけにくい方法で、歯の本来の白さを取り戻せます。
ムクノキ歯科では、公式LINEやメールでのお問い合わせを24時間受け付けております。

