「冷たいものや甘いものを食べると銀歯がしみる…」
「銀歯を白くすれば、しみは軽減される?」
このように銀歯がしみて食事が摂りにくく、お悩みではありませんか?
この記事では、銀歯がしみる症状の原因と対処法について、ムクノキ歯科の歯科衛生士の高橋が解説します。
最後まで読むと、銀歯の適切な治療法や交換のタイミング、白い素材へのやり替え方などが分かるようになるので受診の目安にしてください。

銀歯がしみる症状の原因と考えられるトラブル
冷たいものが銀歯にしみる、違和感があるなどの症状に悩みの方は意外と多いものです。
症状を放置すると、虫歯の進行や再治療につながる恐れが高まります。
ここからは、銀歯がしみる原因とトラブルについて解説します。
冷たいものや熱いものがしみる原因
銀歯は熱伝導性が高く、温度変化を歯の神経が感じ取りしみるケースがあります。
特に食事中の温度差や、寒い時期の外気に触れるとしみを感じやすいです。
ただししみる症状は、銀歯と関係のない知覚過敏・歯根破折・ストレスなどが原因で起こる可能性もあるので、一度歯科医師に診てもらいましょう。
銀歯の下が虫歯(二次カリエス)になっている
銀歯がしみる原因として、「二次カリエス」が考えられます。
二次カリエスとは、治療済みの銀歯の下で再び虫歯が進行し、二次的な虫歯になっている状態のことです。
銀歯はレントゲンを遮るため、初期の二次カリエスは発見されにくい傾向にあります。
経過によって症状が悪化した場合は、再治療を行い新しい詰め物へのやり替えが必要になるでしょう。
銀歯にしみや違和感を感じたときの症状別対処法
銀歯がしみる、違和感があるなど痛みの具合によって、対処法が変わります。
ここでは、症状に分けて予定される治療内容を解説します。
「しみる」「じんじんする」など軽く痛むときの対処法
銀歯がしみる、じんじんするなどの症状の場合、一時的な知覚過敏か再治療になるか見極める必要があります。
またブラッシング方法や、ストレスによる食いしばりも関係性があります。
症状が一時的で、痛みの強さが我慢できる程度であれば、知覚過敏用のコーティング材の塗布や歯磨き粉の使用がお勧めです。
一週間ほど様子を見ても継続的に痛みがあり、日常生活に支障をきたす場合は、再治療が検討されるでしょう。
「噛むと痛い」「ズキズキする」など強い痛みがあるときの対処法
銀歯がしみる症状に加えて、噛むと痛い、ズキズキするなどの強い痛みがあれば、歯の神経の治療が必要な可能性が高いです。
神経の治療が必要になる症状として、「拍動痛(はくどうつう)」と呼ばれるドクドクとした波打つ痛みや、夜間に寝られないほどの痛みが出たり、上下どちらかわからない痛みがあったりします。
過去に治療した虫歯が深いと痛みが発生するリスクが高く、神経の治療を行って痛みを取ることが選択されます。
歯の神経の治療に関しては、以下の記事を参考にしてください。
☞【院長監修】根っこの治療は何をやっている?根管治療の必要性と内容は?
銀歯の寿命と交換タイミング
銀歯も毎日使っていると古くなったり、突然外れたりすることがあります。
ここでは、銀歯の寿命と再治療のタイミングについて解説します。
銀歯の寿命は何年?
銀歯の寿命の目安は、およそ7〜10年と言われています。
患者様のお口の環境や使用状況によって、10年以上トラブルなく使える場合もあります。
もし銀歯が外れてしまっても歯と銀歯の状態が良ければ、元に戻して使い続けることも可能です。
しかし、以下のような状態になっている場合は、やり替えになる傾向にあるでしょう。
- 歯が一部欠けている
- 銀歯と歯の微細な隙間が拡大している
- 金属疲労による破折リスクの増加
- 見えない部分での虫歯の進行
銀歯のやり替えが必要なタイミング
以下のようなときは、銀歯のやり替えのサインになります。
- グラついて銀歯がわずかにでも動く
- 温度変化でしみる
- 銀歯が黒ずんできた、周囲の歯茎が変色している
- 噛み合わせが他の歯の治療や喪失によりバランスが崩れている
- 銀歯が目立って気になる
歯医者で相談して、適切なタイミングで再治療を行いましょう。
銀歯を白くしたい!選べる治療法と保険適用について
銀歯のしみる症状に悩んでいる方の中には、再治療と同時に白い材料へのやり替えを希望する患者様もいます。
白い材料は、現在保険診療と自由診療で選択が可能です。
ここからは、銀歯から白い材料の詰め物へやり替える際のポイントを解説します。
銀歯は保険で白くできる?
2024年度の保険診療における診療報酬改定で、保険適用で詰め物や被せを白くできる範囲が広がりました。
お口の状態によって保険適用になるか決まり、条件付きで「CAD/CAMインレー」が、装着できるようになります。
詳しい改定内容は、以下の記事をあわせて読んでご確認ください。
☞銀歯を白くしたい方必見!保険適用と自費の違いを歯科衛生士が詳しく解説
銀歯から白い材料への交換のメリット・デメリット
銀歯から白い材料へやり替える際に、事前に知っておくべきメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
・自然な見た目で審美性が高い ・金属アレルギーの心配がない ・変色や腐食がない | ・銀歯に比べて割れやすい(特に奥歯) ・費用が高額 ・健全な歯質をさらに削るケースがある |
銀歯から白い材料へやり替えると、歯をさらに削って形を整えたり、使っているうちに割れる可能性もあるでしょう。
一方で見た目の印象やメタルフリーの観点から、最近では白い材料が選ばれる傾向にあります。
銀歯とセラミックの詰め物の違い
銀歯とセラミックの詰め物には、以下のような違いがあります。
項目 | セラミック | 銀歯 |
---|---|---|
耐久性 | 割れる可能性あり | 強い |
審美性 | 非常に高い | 低い |
価格 | 高い | 保険適用で統一 |
金属アレルギー | なし | 可能性あり |
周囲への影響 | 少ない | 変色の可能性あり |
それぞれの素材によって審美性や耐久性などの違いがあるので、自分に合った選択がお勧めです。
ただし、セラミックは歯医者によって取り扱っている種類や価格も異なります。
まずは、かかりつけ医で具体的な内容を確認してみましょう。
銀歯からセラミックへのやり替えでで後悔しないために確認するポイント
②装着後の保証期間があるか確認
見た目の改善は美容の意識だけでなく、心理的な面で自信にも影響します。
銀歯が気になって笑顔を隠している方は、審美治療を検討する価値があるでしょう。
ただし、自分のライフスタイルに合った素材と治療法を選ぶことが重要です。
耐久性・審美性・価格のバランスを考えながら、長期的な視点で歯科医師と一緒に検討するのがお勧めです。
まとめ:銀歯のしみが気になったら歯医者に相談しましょう
銀歯のしみや痛み、不快感を感じたら早めに受診してください。
小さな症状でも放置せず早期に対処すれば、その後の大きな治療を避けられる可能性が高まります。
定期的なメンテナンスは、健康な口腔環境を維持するための鍵です。
正しい知識と適切な対策で、快適な口腔内環境を保ちましょう。
ムクノキ歯科では、公式LINEやメールでのお問い合わせを24時間受け付けております。
些細なことでも悩みがある方は、お気軽にご相談ください。