MENU

歯ぎしりすると顎が痛くなる?体に与える影響と改善策を歯科衛生士が解説

スタッフブログその他

歯ぎしりすると顎が痛くなる?体に与える影響と改善策を歯科衛生士が解説|ムクノキ歯科

「朝目覚めたら、いつも顎が痛い気がする…」
「あくびや食事中に大きく口を開けると顎から音がする…」

このようなことでお悩みの方は、無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりを行っている可能性が高いです。

この記事では、歯ぎしりや食いしばりの基礎知識や体に与える影響、改善策について衛生士の高橋が詳しく解説します。

最後まで読むと、体への負担が軽減し、楽しく食事もできるようになりますよ。


公式LINEバナー|ムクノキ歯科

歯ぎしり・食いしばりの基礎知識

歯ぎしり・食いしばりの基礎知識|ムクノキ歯科

歯ぎしりや食いしばりは、無意識で行っているケースが多く、家族やパートナーに言われて初めて気が付いたという人もいます。

ここからは、以下のような歯ぎしり・食いしばりに関することを解説します。

歯ぎしり・食いしばりの種類

歯ぎしりは、睡眠中に歯を擦り合わせ音を立てることです。

自分で気づくのは難しく、パートナーや家族に指摘されて気づくケースがほとんどです。

食いしばりは、音を立てずに左右均等か片側に噛み込むことを指します。

睡眠中のみならず、活動中に集中しているときやストレスに耐えているときなど無意識で行っています。

歯ぎしり・食いしばりには、以下の4つの種類があります。

①グラインディング
②クレンチング
③ナッシング
④タッピング

これらの違いを解説していきます。

グラインディング

上下の歯を左右に大きく擦り合わせる歯ぎしりは、「グライディング」と呼ばれます。

就寝中に起こりやすいため、無意識で動かしている人がほとんどです。

クレンチング

上下の歯を強く食いしばる状態を、「クレンチング」と言います。

通常、口を閉じている時は、上下の歯の間には1~2㎜ほどすき間があるのが正しい状態です。

事務作業や運動時などの活動中、睡眠時に無意識に行っている人もいます。

睡眠時の歯を食いしばる力は、食事中の約3倍ほどあると言われ、人によっては100kgを超える値になるケースがあります。

そのため、顎に大きな負担がかかってしまいます。

ナッシング

「ナッシング」は、睡眠時に歯の特定の部分で行われる歯ぎしりのことです。

「キリキリ」「キシキシ」ときしむような音が鳴り、歯の一部だけが徐々に擦り減ってしまいます。

タッピング

タッピングは、上下の歯を「カチカチ」と噛むような動きです。

噛む強さには、個人差があります。

歯ぎしり・食いしばり主な原因

歯ぎしり・食いしばり主な原因|ムクノキ歯科

歯ぎしりや食いしばりの主な原因としては、以下の3つが考えられます。

①ストレス
②歯並び
③高さが合っていない枕

①ストレス
歯ぎしり・食いしばりの最も考えられる原因は、ストレスが原因です。

就寝時に歯ぎしり・食いしばりを行うことで、ストレスを解消していると言われています。

②歯並び

歯並びが悪いと噛み合わせが正しい位置で行われず、歯ぎしりが起こりやすいです。

よく嚙合わせる一部分が強く当たってしまったり、噛み合わせが安定していなかったりなどが原因となっています。

③高さが合っていない枕

自分に合っていない高さの枕を使用すると、歯ぎしり・食いしばりが起こりやすくなります。
特に高い枕を使用している人は、首に角度がつき、奥歯を噛みしめる姿勢になりがちです。

睡眠の質にまで影響し、疲れが取れずにストレスが溜まるという悪循環になりかねません。


公式LINEバナー|ムクノキ歯科

歯ぎしり・食いしばりが与える影響

歯ぎしり・食いしばりが与える影響|ムクノキ歯科


歯ぎしりや食いしばりが無意識に続けられていると、いつの間にか別の症状となって現れてしまいます。

ここでは、口の中と体に分けて、歯ぎしりと食いしばりで起こる可能性が高い症状を紹介します。

口の中で起こる症状

歯ぎしりや食いしばりが続くと、口の中では歯や歯茎に影響があり、次のような症状が現れやすくなります。

歯の擦り減り
歯や詰め物が欠ける
歯周病
知覚過敏
楔状欠損(くさびじょうけっそん)
骨隆起(こつりゅうき)

歯の擦り減り

歯ぎしりを続けていると、歯が徐々に擦り減っていきます。

歯や詰め物が欠ける

歯ぎしりによって強い力が加わると、歯や詰め物が欠けることがあります。

詰め物なら作り直すことができますが、歯に縦にヒビが入ると割れる可能性もあり危険です。

歯周病

歯ぎしりや食いしばりによって歯に加わる力の影響で、歯を支える骨に影響がでる可能性が高まります。

歯のぐらつきや、歯が抜け落ちるなどが考えられます。

歯周病の症状がある人は、より悪化させてしまう恐れがあるため気をつけましょう。

知覚過敏

歯ぎしりや食いしばりによって歯が欠けたり、擦り減ったりすると、知覚過敏の症状も現れることがあります。

歯が欠けるとエナメル質が剥がれて、象牙質の露出に繋がります。
象牙質には神経が通っており、温度変化や液体が刺激となって痛みを発生させます。

楔状欠損(くさびじょうけっそん)

歯ぎしりや食いしばりで歯に加わる力が、歯と歯茎の付け根にかかると、時間をかけて楔状に擦り減っていきます。

そのため楔状欠損は、中高年層からよく現れる症状の1つです。
知覚過敏だけでなく、神経の露出や歯周病の進行にも繋がりかねません。

骨隆起(こつりゅうき)

強い力で日常的に食いしばりをしていると、骨隆起(こつりゅうき)ができる人もいます。
骨隆起とは、上顎や下顎にポコッとしたコブのような突起物ができます。

骨隆起自体は悪性の症状ではありません。

しかし、将来的に入れ歯の装着が必要になった際、骨隆起があると付けずらいケースがあります。
できてしまった骨隆起は、手術以外で治すことはできないため、入れ歯にならないように自分の歯を守り続けることが重要です。

体に現れる症状

歯ぎしりや食いしばりが続くと、口の中だけの症状にとどまらず、顎や肩、頭の方にまで影響がでてきます。

体に現れる症状として、以下のような症状があります。

・顎の痛み
・偏頭痛
・肩こり・首こり

上記の症状が原因不明で現れている人は、歯ぎしりや食いしばりを無意識に行っている可能性もあります。

顎の痛み

歯ぎしりや食いしばりによって顎の痛みが発生し、顎関節症になる可能性が高まります。
顎の関節に力が加わることで、顎にある関節円板がズレたり、変形したりするなど痛みに繋がります。

顎関節症になると、以下のような症状が現れます。

顎関節痛・・・顎を動かすと痛みや疲れがある
開口障害・・・痛みがあり口を大きく開けられない、または閉じれない
顎関節音・・・口の開閉時に顎が「カクカク」と鳴る

偏頭痛

顎から頭に繋がっている「側頭筋」が使われることで、偏頭痛が発生しやすくなります。

肩こり・首こり

歯ぎしりをすると肩や首に繋がる筋肉が使われるため、肩こりや首こりの症状が現れます。

無理ない範囲でできる対処法・改善法

無理ない範囲でできる対処法・改善法|ムクノキ歯科

歯ぎしりや食いしばりが原因で、顎に痛みがある人におすすめの無理ない範囲でできる対処法を紹介します。

マッサージ

マッサージを行うと、筋肉の緊張をほぐしてストレスを軽減するため、歯ぎしりや食いしばりの効果的な対策の1つと考えられています。
顎周りの筋肉や頭、こめかみ周辺を円を描くようにマッサージしてみましょう。

自分の癖の見直し

歯ぎしりや食いしばりを行ってしまう人は、日常的な自分の癖を見直すことも改善に繋がる傾向があります。

例えば以下のような癖を減らし、顎に負担がかかるのを避けましょう。

・食事中いつも同じところで噛む
・就寝時の横向き・うつ伏せ
・集中している時間が長い
・ほおずえをつく
・猫背

歯科医院でできる対処法や治療

歯科医院でできる対処法や治療|ムクノキ歯科

歯科医院でできる対処法や治療には、以下の3つがあげられます。

①スプリント療法(マウスピースの作成)
②詰め物や被せ物の嚙み合わせの調整
③開咬マニュピレーション

それぞれについて解説します。

スプリント療法(マウスピースの作成)

「スプリント療法」は、患者様一人ひとりに合ったマウスピースを作成することです。

歯ぎしりや食いしばりの対処法として、歯科医院で自分の歯並びにピタリと合ったマウスピースを作成すると改善に期待できます。

表面がツルツルとした平らなマウスピースを上下のどちらか片側に装着し、歯ぎしりや食いしばりを物理的に予防します。

マウスピースには、ゴム製のソフトタイプとプラスチック製のハードタイプの2種類あります。

マウスピースの装着は就寝時が基本ですが、仕事中や運動時の使用もおすすめです。

ただし、マウスピースを装着すると話しにくくなってしまうので、話す機会が多い職種には不向きです。

また、装着時の違和感があり寝つきが悪くなってしまった場合は、歯科医院に再度相談しましょう。

詰め物や被せ物の嚙み合わせの調整

歯の上下の嚙み合わせが合っていない場合、必ず適切な高さに調節してもらいましょう。

高さが合っていないと頭痛や肩こりに繋がるケースも少なくありません。

新しく詰め物や被せ物の治療を行った後は、特に意識してみてください。

開咬マニュピレーション

顎関節症や開口障害がある人には、「開咬マニュピレーション」という治療を行います。

開咬マニュピレーションとは、顎関節症で痛みが出ている筋肉をほぐしながら、関節円盤を正しい位置に戻す治療です。

歯ぎしりによる顎の痛みが現れたら歯科医院へ

歯ぎしりによる顎の痛みが現れたら歯科医院へ|ムクノキ歯科

歯ぎしりや食いしばりは、無意識に行われ、そのまま気付かず放置されている可能性が高いです。
また、顎の痛みを歯科医師に相談できることを知らない方も多くいらっしゃいます。

歯ぎしりと食いしばりを放置していると、口の中だけでなく全身に影響を及ぼし、悪化させてしまうことにもなりかねません。

歯ぎしりと食いしばりの症状の改善には、以下の3つが効果的です。

・生活習慣や癖の改善
・マッサージなどの日常的なケア
・マウスピースや噛み合わせ調整などの歯科治療

早期発見・早期治療が重要なため、顎が痛いなどの症状がある場合は、まずは歯科医院に相談してみましょう。

ムクノキ歯科では、公式LINEやメールでのお問い合わせを24時間受け付けております。

歯ぎしりでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

公式ラインで相談予約する|ムクノキ歯科

ページトップへ