
ある日突然、「あれ?詰め物が取れた…」と気づくと、不安になりますよね。
「このまま放置して大丈夫?」
「歯医者が休みだけどどうすればいい?」
と痛みがない場合でも、悩む方は少なくありません。
この記事では、詰め物が取れる原因と放置した場合のリスクについて、ムクノキ歯科の衛生士である東山が解説します。
詰め物が取れる原因4選

詰め物が取れる主な原因を理解しておくと、今後の予防にもつながります。
大きく分けると4つの原因があります。
それぞれを知ることで、「なぜ取れたのか」がわかります。
①経年劣化による接着力の低下
詰め物が取れる最も多い原因の一つが、経年劣化です。
詰め物を歯に固定している接着剤は、毎日の食事や唾液の影響で少しずつ劣化していきます。
特に保険診療の銀歯などは5〜7年程度で接着力が弱まることが多く、気づかないうちに隙間ができて取れやすくなるのです。
詰め物を入れてから数年が経過している場合は、この経年劣化が原因である可能性が高いでしょう。
②詰め物の下で虫歯が再発している
詰め物と歯の間にできる小さな隙間から細菌が侵入し、内側で虫歯が再発するケースも少なくありません。
これを「二次う蝕(しょく)」と呼びます。
虫歯が進行すると歯が溶けて詰め物を支えられなくなり、ポロッと取れてしまいます。
痛みがなくても内部で虫歯が広がっている場合があるため、取れた詰め物の裏側が黒ずんでいたり、歯に黒い部分が見える場合は要注意です。
③強く噛んだ・歯ぎしりや食いしばり
硬い物を噛んだ瞬間や、無意識の歯ぎしり・食いしばりによって、詰め物に過度な力がかかって取れることがあります。
特に就寝中の歯ぎしりは想像以上に強い力が歯にかかるため、詰め物だけでなく歯そのものにもダメージがかかるのです。
ナッツやせんべいなど硬い食べ物を頻繁に食べる方や、ストレスで食いしばる癖がある方は、詰め物が取れやすい傾向にあります。
④詰め物と歯の適合が合っていなかった
治療時に詰め物と歯の形がぴったり合っていなかった場合、時間が経つにつれて取れやすくなります。
型取りの精度や製作過程での誤差、装着時の調整不足などが原因です。
治療後すぐに違和感があったり、数ヶ月で取れてしまった場合は、適合不良が疑われます。
この場合は再治療が必要になることが多いため、早めに歯科医院で相談しましょう。
歯に痛みがなくても安心できない理由

詰め物が取れても痛みがないと、「急いで歯医者に行かなくてもいいかな」と考えてしまう方がいらっしゃいます。
しかし、虫歯は痛みを感じないまま症状が進行するケースも多いです。
歯の神経は歯の中心部にあるため、虫歯が神経に達するまで痛みを感じにくい構造です。
痛みが出始めた時には、すでに虫歯がかなり進行している可能性があります。
以前に神経を取る治療をした歯の場合は、虫歯が進んでも痛みを感じないため、気づいたときには歯が大きく崩れているケースもあります。
痛みの有無で判断せず、詰め物が取れたら早めに歯科を受診することが、歯を守る最善の方法です。
詰め物が取れたけどすぐ歯医者に行けない場合の注意点

詰め物が取れても、休診日や予定の都合ですぐに歯医者へ行けないこともあります。
歯医者にすぐ行けない場合は、以下を意識してください。
- 取れた詰め物は捨てずに保管する
- 強く噛まない・反対側で噛む
- 食べるものに配慮する
取れた詰め物は捨てずに持っていくと、状態が良ければ再装着できる可能性があります。
装着までの間は、割れ予防のため取れた部分で強く噛まないように、できるだけ反対側で食事をしてください。
市販の接着剤や瞬間接着剤で付け直すのは、絶対に避けましょう。
歯や歯茎を傷つけたり、噛み合わせがずれたりする原因となり、かえって治療を複雑にしてしまいます。
また、硬い物や粘着性の高い物を外れた側で噛むのも危険です。
歯を守るどころか炎症を悪化させ、治療を長引かせる原因になるため、十分に注意しましょう。
歯医者が休みですぐ行けない場合は1〜2日以内が理想

詰め物が取れたらできるだけ早く、理想は1〜2日以内に歯科を受診することが望ましいです。
痛みがなく出血や腫れもない場合でも、1週間以内を目安にしましょう。
週末に取れたり、仕事の都合ですぐに行けなかったりしても、大きな問題になるリスクを減らせます。
しかし、放置する期間が長くなるほど虫歯が進行し、歯が欠けるリスクが高まります。
歯医者の予約が取れない場合でも、まずは電話で相談し、いつ頃受診できるか確認しておくのがお勧めです。
口の中の状態は人それぞれ大きく異なるので、詰め物が取れた状態によって、放置しても問題ない期間は変わってきます。
自己判断せず、専門家である歯科医師の診断を受けましょう。
詰め物が取れたまま放置するとどうなる?

詰め物が取れた状態を放置すると、以下のようなリスクがあります。
- 虫歯が急速に進行する
- 歯が欠ける・割れる
- 神経の治療(根管治療)が必要になる
- 抜歯になる
むき出しになった歯は虫歯菌の格好の標的となり、虫歯が急速に進行します。
また、詰め物がない状態で噛み続けると、歯が欠けたり割れたりする可能性が高まります。
虫歯が神経まで達すると、激しい痛みとともに神経の治療である根管治療が必要になり、治療回数も費用も大幅に増えるのです。
最悪の場合、歯を残すことができず抜歯になるケースもあります。
内部では確実にダメージが蓄積されているので、放置期間が長いほど治療は複雑で大がかりになります。
詰め物が取れたことを軽く考えず、早めの対処が治療期間と費用の両面で大きな差を生むことを理解しておきましょう。
詰め物が取れた場合の治療の流れ

歯の詰め物が取れた場合の、治療の進行の流れを把握しましょう。
①取れた詰め物は使えるなら再装着
取れた詰め物の状態が良く、虫歯がなければ再装着が可能です。
ただし、取れた詰め物が再利用できるかどうかは、その状態によって異なります。
詰め物自体に変形や破損がなく、歯の側にも新たな虫歯がなければ、洗浄してそのまま再装着できます。
ただし、詰め物が変形していたり、歯との適合が悪くなっている場合は再利用できません。
また、詰め物の下で虫歯が再発している場合は、治療が優先です。
再利用できるかどうかは歯科医師が判断しますので、取れた詰め物は捨てずに清潔に保管し、必ず持参するようにしましょう。
②新しく作り直す場合の治療内容
歯の詰め物が合わず再装着が難しい場合は、以下の流れで治療に進みます。
②型取り
③新しい詰め物の装着
詰め物を新しく作り直す場合、まず虫歯がある部分を削って取り除きます。
次に、詰め物を作るための型取りを行い、歯科技工士に作製を依頼、仮の詰め物をして後日装着となります。
最後に、出来上がった詰め物を装着し、噛み合わせを調整して治療完了です。
詰め物の素材(保険・自費)によって、見た目や耐久性、費用が変わります。
詰め物の素材には保険適用の銀歯やレジン、自費診療のセラミックなどがあります。
見た目や耐久性、金属アレルギーの有無などを考慮して作り直す際は選びましょう。
まとめ:歯の詰め物が取れたら早めに受診しましょう

取れた詰め物は捨てずに保管し、硬い物を噛まないように注意しながら、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
理想は1〜2日以内、遅くとも1週間以内が目安です。
痛みがなくても内部で虫歯が進行している可能性があり、放置すればするほど治療は大がかりになります。
少しでも不安があれば、歯科医師に診てもらいましょう。
ムクノキ歯科では、公式LINEやメールでのお問い合わせを24時間受け付けております。

