
「インプラントって一生もつの?」
「もし寿命が来たら、また大きな費用がかかるのでは?」
上記のようにインプラントを検討する際、将来的な不安を抱えている方はいらっしゃいませんか。
インプラントの寿命は平均10~15年といわれますが、維持できる期間には個人差があります。
この記事ではインプラントの寿命や、長持ちさせるポイントについてムクノキ歯科の歯科衛生士である東山が解説します。

インプラントの寿命は平均10〜15年

インプラントは「一度入れれば一生もつ」と思われがちですが、実際には個人差があり、平均で10〜15年です。
厚生労働省の資料によると、10年~15年の間でインプラントが残っている方は9割近くにのぼると示されています。
条件が整えば20年以上しっかり機能するケースもあり、入れ歯やブリッジに比べて長持ちしやすい傾向にあるでしょう。
しかし10年以上快適に使える方が多い一方で、数年でトラブルが出てしまう方もいます。
寿命の長さには、ご自身のお口の状態や治療後の過ごし方が大きく影響しているのです。
寿命が短くなってしまう方は、歯周病が進んでしまったり、強い噛み合わせの負担がかかりすぎたり、歯医者でのチェックを受けずに放置してしまったりするケースが多いです。
特に「インプラント周囲炎」と呼ばれる歯周病に似た病気は、インプラントの寿命を短くする大きな原因となるでしょう。
インプラントを少しでも長く快適に使うためには、「治療したら終わり」ではなく「治療後のつきあい方」がとても大切です。
インプラントがの寿命を延ばす3つのポイント

インプラントの寿命を延ばすポイントには、以下の3つが挙げられます。
②歯医者での定期メンテナンス
③生活習慣のコントロール
インプラントの寿命は、口内のケアと生活習慣で大きく変わります。
ここではインプラントの寿命を延ばすために欠かせないセルフケアや習慣について紹介します。
①毎日のセルフケア
インプラントを長持ちさせるために欠かせないのが、毎日の歯磨きです。
天然の歯と同じように、インプラントの周りにも歯垢(プラーク)がつきます。
歯垢を放置すると「インプラント周囲炎」という病気になり、寿命を縮めてしまいます。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを組み合わせて効果的に汚れを落としましょう。
②歯医者での定期メンテナンス
セルフケアだけでは取りきれない汚れや、噛み合わせの微調整は歯医者での定期メンテナンスが大切です。
通常は3〜6か月ごとの通院が推奨されており、専門的なクリーニングやチェックを受けることでトラブルを早期に防げます。
特にインプラントを入れてから最初の数年は、定期的に状態を確認してもらうことが寿命を延ばす大きなポイントです。
③生活習慣のコントロール
インプラントの寿命は、お口のケアだけでなく生活習慣も影響します。
喫煙は血流を悪くし、骨とインプラントの結合を弱めてしまうため、長持ちさせたい方には禁煙がお勧めです。
また糖尿病などの全身疾患がある方は、かかりつけ医と病気をコントロールしましょう。
さらに、強い歯ぎしりや食いしばりもインプラントに過度の負担をかける恐れがあるため、マウスピースやボトックス治療で歯を守るといった工夫も有効です。
日常の積み重ねで、インプラントの寿命を長く保てるようになるでしょう。
食いしばりが強い方は、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
☞食いしばりにはボトックス治療の効果に期待|メリットと注意点を歯科衛生士が解説
インプラントの寿命への備え

インプラントは寿命があるため、将来的に再治療の検討や治療費が必要です。
ここでは寿命を迎える前に行うべき備えについてご紹介します。
再手術や交換にかかる費用の目安
インプラントが寿命を迎えたときに再手術を行う場合、費用は「初回の手術とほぼ同程度」かかるのが一般的です。
一本あたり30〜50万円前後が目安とされ、骨を増やす処置や歯茎の治療が必要になるとより費用がかかります。
保険は基本的に適用されないため、すべて自費診療です。
ただし、歯医者によっては「長期保証制度」や「再治療の割引制度」を設けているところもあります。
初めて治療を受けるときに保証内容をしっかり確認し、将来的な費用の不安を減らしておきましょう。
高齢期に想定される再治療費を検討
定年後や年金生活に入ってから、再度インプラント手術を受けるのは大きな負担になると感じる方が多いです。
高齢になってインプラントが寿命を迎えた場合は、必ずしも再手術だけが選択肢ではありません。
将来的な治療費を想定して計画を立てておくことが重要です。
インプラントの寿命が来たときについて、あらかじめ主治医と相談しておきましょう。
インプラント以外の選択肢
もしインプラントの再手術が難しいと判断された場合、別の治療の選択肢が残されています。
代表的な治療は、ブリッジや入れ歯です。
ブリッジは両隣の歯を削って橋のように人工歯をかけて失った部分を補う方法で、入れ歯は取り外し式の義歯を使います。
いずれもインプラントに比べると寿命は短いとされていますが、身体への負担が少なく、年齢を重ねてからでも対応できる治療法です。
インプラントの再治療を検討するうえで大切なのは「寿命が来たら終わり」ではなく、その時の体の状態や生活環境に合った方法を一緒に考えることです。
歯医者で定期的にチェックを受けていれば、寿命を迎える前に早めの準備や相談ができます。
安心して長く快適に暮らすためにも、まずは信頼できる歯医者に気軽に相談することが大切です。
寿命を迎えたインプラントの再手術の流れ
インプラントが寿命を迎えた場合、多くは再手術で新しいインプラントに入れ替えることが検討されます。
古いインプラントを抜去し、骨や歯茎の状態を整えたうえで、改めてインプラントを埋め込む治療です。
ただし、再手術は誰でもできるわけではありません。
顎の骨の量が基準に満たない場合、骨を増やす処置(骨造成)を行ったうえで再手術に臨む可能性もあります。
また年齢や全身の健康状態によって、二度目の手術が難しいケースがあるのです。
一生ではないインプラントの寿命を延ばすためにやること

インプラントは条件が整えば長期的に安定するものの、生活習慣や全身の健康状態に左右されます。
ここではできるだけ長く保つ使い方と、必要な要素を解説します。
インプラントの正しい管理と使い方
インプラントは、正しい管理と使い方で長い間使い続けることも可能です。
特に治療時に顎の骨や歯茎が健康であれば、正しい位置にしっかり埋め込まれており長期的に安定しやすいとされています。
さらに、定期的に歯医者でメンテナンスを受け、毎日のセルフケアを丁寧に行っている方は、20年、30年と使い続けている例も報告されています。
インプラント自体の寿命というよりも、患者様の向き合い方で長く保てる傾向にあるのです。
長期使用のために必要な要素
インプラントを長く保つためには、いくつかの要素が重要です。
インプラントはむし歯にはなりませんが、周囲の歯茎が炎症を起こす「インプラント周囲炎」に注意が必要です。
これは天然の歯の歯周病と同じように歯周病の予防が必要で、最悪の場合インプラントを失う恐れがあります。
また喫煙や糖尿病など全身の健康状態も寿命に大きく影響するのです。
喫煙は血流を悪くし、骨とインプラントの結合を弱めることが知られています。
糖尿病も感染しやすくなるため、きちんと管理することが大切です。
インプラントが長くもつかどうかは手術の良し悪しだけでなく、日々の生活習慣や健康管理にかかっているともいえるでしょう。
インプラントに関する後悔や注意点

高額な治療であるインプラントだからこそ、「やらなきゃよかった」と後悔してしまう方もいます。
後悔する方の多くは、寿命や費用、老後の再治療に関する理解不足から生まれやすいです。
ここでは後悔しないために理解しておくべきことと、老後に注意すべき点や対応策について解説します。
インプラントで後悔しやすい理由
インプラントを後悔する方の声の多くは、寿命や費用に関する理解の不足によるものです。
たとえば「一生もつと思っていたのに、再治療が必要になった」「治療費が想定より高くなった」などが挙げられます。
インプラントは高額な治療であるため、事前に寿命の目安やメンテナンスの必要性を知らないと不満や不安につながりやすいです。
またメンテナンスの重要性が伝わっておらず、早い段階でトラブルが起きてしまったケースもあります。
治療後に定期検診や日常ケアを続けることが、後悔しないための一番の対策といえるでしょう。
インプラントの治療法やメリットなどについては、以下の記事を参考にしてください。
☞一本だけインプラントで治したい!費用や治療内容を解説
老後に注意すべきリスクと対応策
インプラントの治療が高齢期になるときには、注意すべきリスクと対応があります。
高齢になってインプラントが寿命を迎えると、「再手術を受ける体力がない」「費用を負担するのが難しい」といった問題に直面しやすいです。
インプラントが寿命を迎える前から歯医者を定期的に受診し、トラブルを早期発見して、より負担の少ない方法を選べるようにしておきましょう。
「インプラントには寿命がある」という前提で長期的に準備をすると、負担を最小限に抑えられます。
インプラント寿命に関するよくある質問

インプラントの寿命に関する質問をここで解説していきます。
Q.寿命が来ると必ず再手術が必要ですか?
必ずしもインプラントの再手術をしなければならないわけではありません。
顎の骨の状態や全身の健康によっては、入れ歯やブリッジに切り替える選択肢もあります。
歯科医師と相談し、自分に合った方法を選びましょう。
Q.寿命を迎えたインプラントを放置するとどうなりますか?
インプラントが緩んだり壊れたりしたまま放置すると、周囲の歯茎や骨に炎症が広がる恐れがあります。
最悪の場合、他の歯や骨にも悪影響が及ぶことがあるため、異変を感じたら早めに受診してください。
Q.寿命は入れる部位によって違いますか?
前歯よりも奥歯の方が強い力がかかるため、部位によっては寿命に影響が出る可能性があります。
ただし噛み合わせの調整やメンテナンスをきちんと行えば、大きな差なく長持ちさせることが可能です。
まとめ:インプラントの寿命を理解して治療を選択しましょう

インプラントの治療を受ける際は、寿命を把握して自分に合った選択が重要です。
インプラントは平均で10〜15年ほど使えるといわれていますが、定期的なメンテナンスや毎日のケアを続けることで20年以上使える可能性もあります。
一方でケアを怠ると数年で寿命を迎える場合もあり、どのくらいの期間もつかは日々の積み重ねに大きく左右されます。
インプラントには寿命があると認識したうえで、長く快適に使うための準備とケアを行いましょう。
信頼できる歯医者と正しい知識を持てれば、インプラントは人生を支える大きな役目を果たします。
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