「歯石を取ると毎回出血があるのはなぜ?」
「クリーニングが大事なのはわかるけど、歯石取りが痛くてやりたくない」
歯医者で歯石除去をするたび痛みや出血があって怖いと感じる人もいるのではないでしょうか?
一度痛みを感じてしまったらまた同じように痛いのではないかと不安になりますよね。
歯石除去は、健康的な口腔内であれば、痛みを伴うことがほとんど無い治療です。
ムクノキ歯科の歯科衛生士である高橋が、歯石除去の痛みの原因や緩和方法、治療を行うメリット、デメリットについて解説します。
この記事を最後まで読むと痛みに弱い方でも歯医者でクリーニングを過度に怖がらず、痛みがあるときの緩和方法を実践できるようになります。
歯医者で歯石を取る必要性について
歯石はとても硬く、自分で取り除くことは困難なため歯医者での歯石除去が必要です。
歯石は磨き残しの歯垢と唾液中のミネラルが合わさってでき、時間の経過とともに蓄積されます。
歯の表面に付いた歯垢は約2週間経つと歯石に変わります。
歯に汚れが付くと細菌が増殖し、歯茎の炎症が引き起こされ歯周病が進行するので定期的に治療を受けることをお勧めします。
歯石除去が痛い3つの理由
歯科医院での歯石除去が痛い理由として以下の3つがあります。
①炎症した歯茎に触れる
②水の刺激で知覚過敏の反応がある
③むし歯の進行で穴ができる
それぞれ1つずつ説明していきます。
炎症した歯茎に触れる
歯石除去を行うためのスケーラーという器具が炎症のある歯茎に触れ、痛みを伴う場合があります。
歯茎の炎症が強いと出血を伴ったり痛みが強かったりしますが、一時的な症状のひとつです。
水の刺激で知覚過敏の反応がある
知覚過敏とは、むし歯や歯の神経に炎症がないにも関わらず一時的に痛みを感じる症状です。
知覚過敏の症状があると機器の使用中に排出される水の刺激でしみることがあります。
歯茎から下の部分にある象牙質は、歯周病や歯茎が下がることによって露出します。
象牙質が温度変化などの刺激を神経に伝えることで、痛みを感じるケースが多いです。
むし歯の進行で穴ができている
むし歯は進行すると、歯の最も硬いとされるエナメル質にも穴を開けてしまいます。
穴の空いたところから水が侵入し、神経に触れて刺激を受けるため痛みが出ます。
むし歯の進行度合いによっては、クリーニング時以外にも、すでに日常生活において支障がでている場合があります。
むし歯治療を行うことで、痛みの改善が可能です。
衛生士の技術や器具の違いは痛みと関連性が低い
歯石除去中の痛みが強いと、
「この衛生士さんは下手なのではないか」
「この機械は自分に合っていない」
と考えがちですが、実は痛みとの関係性は低いです。
衛生士の経験年数で技術面に違いはありますが、痛みを伴うほどの差は大きくありません。
歯石除去の際の痛みは、主に歯茎の状態が関係しているため、担当の衛生士や機器を変えても解決しない可能性が高いです。
歯石除去の際の痛みに耐えられない方は、表面麻酔や注射の麻酔で、痛みの軽減が可能です。
注射の麻酔であれば効きも強いため、治療後も痛みを感じない状態が続きます。
食事中に熱いもので火傷したり、舌や唇を噛まないように気をつけてください。
ムクノキ歯科では痛みに弱い患者様も多く、麻酔にも対応していますのでお気軽にご相談ください。
治療中出血しても大丈夫?
歯と歯茎の間の歯石を除去する際に、出血する可能性があります。
器具によって歯茎が傷つけられたわけではなく、歯周病の進行による出血です。
歯垢や歯石は細菌の塊で、歯茎に溜まると炎症を起こします。
炎症した歯茎からの血は、菌を含んでいるため、外に出したほうがよいとされています。
歯石を取ったのに痛いのはなぜ?
カチカチに固まっている歯石を取ることで、痛みが出るケースがあります。痛みが出る理由として、次のことが挙げられます。
歯石の取れたところが敏感になっている
長い間蓄積された歯石をいきなり取ることで、取り除かれた部分が敏感になります。
息を吸うだけでしみを感じる人もいますが、歯茎にとっては汚れが落ちて良い状態なので、経過を見ましょう。
歯石除去後の痛みは一時的なもの
歯石除去の際の歯の痛みは、一時的なもので2、3日程度で落ち着きます。
1週間以上、痛みや歯茎からの出血が続くようであれば、医師に相談をしてください。
歯石除去のメリットとデメリット
歯石を取ることによるメリットとデメリットは、以下のことが挙げられます。
メリット
・歯周病やむし歯を予防
・歯茎の腫れや出血を抑える
・口臭の改善
デメリット
・人によって痛みを感じる
・歯と歯の隙間が目立つ
・歯石が取れて歯がグラつく
歯石は、予防歯科の観点から除去した方が良いとされています。
歯周病やむし歯を予防したり、口臭が改善されたりなど、歯石除去によるメリットは大きいです。
デメリットの痛みは一時的なものですし、歯と歯の隙間ができるのは、きれいに汚れが取れているので、口腔内の環境としては良い傾向にあります。
治療後の痛み緩和対策3選
治療中に痛みがあり、終了後も引きずっているようであれば、以下の3点を行うことで緩和が期待できます。
知覚過敏用の歯磨き粉を使う
知覚過敏用の歯磨き粉を、2週間以上継続して使うことで、治療後の痛みやしみが改善されます。
以下の薬用成分が含まれた歯磨き粉が、おすすめです。
・硝酸カリウム
・乳酸アルミニウム
・フッ素
硝酸カリウムは、歯の神経の過敏反応を抑え、乳酸アルミニウムが、刺激が伝わる経路を持続的に防ぎます。
また、フッ素によって歯質の強化を行います。
刺激性や温度変化のある食事を控える
歯石が取れたことで象牙質が剥き出しになると、刺激性や温度変化のあるものの影響を受けやすいです。
例えば、冷たい炭酸飲料や辛味のある熱い食べ物などは、治療直後は避けるのがおすすめです。
時間の経過で、しみの症状は改善されるので、様子を見てください。
痛み止めを服用する
痛みを我慢できない人は、用法、容量を守り、痛み止めの服用を検討しましょう。
痛みが変わらない場合は、医師に相談してください。
ムクノキ歯科ではご希望の患者様には痛み止めもお出ししています。
歯石除去後の2つのポイント
治療後に痛みを出さないためのポイントとして、以下の2つがあります。
正しいブラッシング
歯石をできる限り付かないようにするため、毎日のセルフケアが重要です。フロスや歯間ブラシを使用し、丁寧で正しいブラッシングを行いましょう。
毎食後ブラッシングを行うことで、歯垢が歯石になるのを予防できます。また、フロスや歯間ブラシは、最低1日1回使用するのがおすすめです。
歯茎に痛みがあるときは、やわらかめの歯ブラシで優しくブラッシングしてください。
定期的な歯石除去
歯医者で、歯石除去を定期的に受けましょう。
歯石は、3ヶ月で付着すると言われています。受診の間隔が空くと、より歯石が歯に付着し、取り除く際の痛みが発生しやすくなります。
ムクノキ歯科では、痛みの少ないエアフローという施術もあるので、歯石になる前に定期的に行うのもおすすめです。
まとめ:歯石除去の痛みは定期的なクリーニングで最小限に
この記事では、歯石除去の痛みの緩和方法とメリット、デメリットを解説しました。
①歯石除去の痛みを緩和させる事は可能
②セルフケアで歯石の付着を軽減するのが重要
③歯石除去のメリットは、デメリットよりも大きい
歯石除去は、口腔内の環境を整えるために重要です。
歯茎の状態が改善されると、歯周病や口臭の予防に期待できます。
歯石除去の痛みを最小限に抑えるために、歯石がたくさん付着する前に取り除くことを繰り返していきましょう。
ムクノキ歯科では、自分の歯を大切にするをモットーに様々な治療を行っています。
まずはお気軽にご相談ください。